そもそも 忙しいフジタさんから なぜ誘われたのか?

今回 「恋人たちのカフェ」にたどり着く前に
そのあたりを説明させていただきます。

なぜ?と聞かれても
私、アル田にはうまく説明ができないのですが
フジタさんはNさんに対してとても好意的です。

周りの人からは とっつきにくいと評判のNさんに対し
フジタさんは ふだんのクールぶりから想像ができなくらい熱いです。

もしかして 単に職場のつきあい、という以上に
Nさんに好意を持たれているのかもしれません。

言ってみれば 私がNさんに嫉妬するくらい
好意的です。

そして なぜだか私とNさんをくっつけようとしています。

「Nさんと少し親しくなりましたよ」とフジタさんに告げたので
フジタさんは 私とNさんの仲が進展するのを
もっと応援しようというのかもしれません。

私の意中の人は 別の人なのに。

===

「恋人たちのカフェ」

フジタさんに促され カウンター席に座りました。

隣り合って座るのって
なんとなく恥ずかしい思いがするのはなぜでしょうか?

距離が近すぎるからでしょうか。

肩と肩が触れ合うか 触れ合わないかの距離。

フジタさんと こんな近い距離で座ることがあまりなく
私はなるべく椅子を離して 腰掛けます。

そして私は Nさんといかに親しく話したのかを
フジタさんに面白おかしく説明しました。

フジタさんは 笑いながら私の話に耳を傾けてくれました。

私は Nさんのことを「いい人だな」とは思いますが
それ以上に特別な感情は持っていません。

それでも フジタさんがこんなにNさんの話に
興味を持ってくれるなら
もっとNさんと話して 親しくなってもいいと思いました。

なんて失礼なアル田!

でも Nさんの話をすればするほど
フジタさんは 私のほうを向いて笑ってくれました。

そして 仕事のことを教えてくれるのと同じ調子で
Nさんに こんなふうに話しかけてみたら?とか
こんな接し方がいいのでは?とか
いろいろとアドバイスをしてくれました。

それは 私にとっては嬉しいような 悲しいようなアドバイス。

”恋の手ほどき”でした。



いつしか 私とフジタさんの距離は近づいていました。





(次はどうしましょう?フジタさん!)
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2013.11.18 Mon l フジタの人事-仕事のできる女 l コメント (6) l top
フジタさんと密会。

そして・・・

フジタさんから 恋の手ほどきを受けました。

なんて甘美な夜・・・

===

「どこへ行きますか?」

金曜の夜。
仕事帰りに 私はクルマにフジタさんを迎え入れ
ドキドキしています。

「そうですね・・どこがいいかな・・・」
「フジタさんの行きたいところなら どこでも行きますよー」

有頂天になっている私とは違い
フジタさんは いつもどおり平静でした。
私は フジタさんの言葉を待ちました。

「あの店はどうですか?」

フジタさんが提案したのは 気軽に行けるカフェで
さっと飲んですぐ帰る、というような店でした。

え・・・
せっかく2人きりの密会なのに・・・

私がガッカリしたような感じで 黙っていると
気配を察したのか フジタさんは言いました。

「アル田さんはどこに行きたいですか? アル田さんの行きたいところでいいですよ」

「じゃ、○○にしてもいいですか?」

「ああ、あそこね。いいですよ」

○○は 少し離れた場所にあり
恋人とゆったりとした時間を過ごせるカフェ。
しかも夜遅くまで開いている。

フジタさんの承諾を得られたので
私の頭の中で カーナビがカシャンカシャンと
○○までの地図を描き クルマをスタートさせました。

「フジタさんは○○に行ったことあるんですか?」

「ありますよ。私、あそこでDさんにバッタリ会ったことあるんです」

Dさんは職場の男性で 私も知っている人。
休みの日に カフェで出会ったらしい。

「へぇー Dさん、休みの日にコーヒー飲みに行くんですね」

口ではそういいながらも
私は フジタさんが誰とカフェに行ったのかが気になりました。

Dさんをとっつかまえて
フジタさんが 誰と、どんなふうに来ていたのかを聞き出したいくらいでした。


あたりさわりのない会話をしながら クルマを走らせているうちに
私は 自分の頭の中のカーナビが間違っていることに気づきました。

頭のカーナビは 慣れた主要道を通るルートを示していましたが
実際には もっと近道があったのです。
つまり ぐるっと遠回りをしていました。

しかも、かなり遠回り。

バカバカバカ!
アル田のバカ!!

冷静であれば ふつうに近い道を選んでいたのに。

憧れの人を助手席に乗せると
頭の中のカーナビは誤作動するようです。

フジタさん、気づいたかしら・・・?

ふだんからクルマに乗っているフジタさんだから
私がアホみたいに遠回りしていることに気づいているでしょう。

仕方ないので 自己申告してみます。

「道、遠回りでしたね~」

「・・・」

「すすす、すみません!」

「あの道は、この時間、混んでますからねぇ」

フフフ、フジタさん・・・!

まっとうなカーナビなら指し示すであろう近道を
フジタさんは「混んでるから避けてよかった」と言ってくれました。

私の失敗をこんなふうに包み込んでくれるなんて・・・

道を間違えた恥ずかしさと
気づいても それを言わずにフォローしてくれる
フジタさんの「できる女」ぶりに
私はまた 胸がドキドキしてきました。

緊張が高まりすぎると 饒舌になります。

私は フジタさんのほうを見ることなく
ベラベラと喋り続けました。

「こんなんじゃ 店に着く前に私の話、終わっちゃいますう~」

フフフッと フジタさんは笑いました。


(もっともっと遠回りしたい、と思うのは私だけではないはず)
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2013.11.16 Sat l フジタの人事-仕事のできる女 l コメント (2) トラックバック (0) l top
メラメラと スギタさんに対して嫉妬の炎が燃えさかる数日間。

この炎を抑えるには
フジタさんの「彼氏のように送って」を反芻するしかない。

私は 牛がモグモグと口を動かして反芻するように
フジタさんからもらったメールの文面を何度も思い返しました。

ただ 気にかかることがありました。

「スギタさんがかっこいい」という言葉よりも

私が「ドアの前まで送ります」と言ったのに
やんわりと遠慮されたことよりも

それよりも気になるのは
「Nさんとがんばって!」の部分。

フジタさんは なぜそんなに私とNさんをくっつけたがるの・・?


Nさん→仕事がすごくできる男性。物静かなタイプ。プライベートは一切、謎。

アル田→仕事が遅い。何かと反省することが多い。でも、ぼや~っとしてる。むっつり(←いらんか)


どう考えても つりあうところがありません。
フジタさんはいったい 何を期待しているんだろう。

===

フジタさんと私が オシャレフェム系ブラウスで参加した飲み会から2週間。

私は策を弄して フジタさんと2人きりで密会する機会を得ました。

・・・
こういう言い方をすると なんだかいやらしいですね。

いや、なんのことはない。

「仕事の合間にNさんと世間話をして 少し親しくなりました」と
フジタさんに報告したところ
「アル田さん、今度お茶でも」とフジタさんから誘われた
という次第です。

もう一度言います。

フジタさんから誘われました。

何度でも言います。

フジタさんから誘われました。

しつこいですね。


金曜日の仕事帰りに会うことになりました。

どこへ行こう?
何を着ていこう?

舞い上がっているのを悟られないように
慎重にメールのやり取りをしました。

「どこでお茶しますか?」

「どこでもいいですよ。会ってから決めましょうか」

「はい。車でフジタさんを迎えに行きます」

「それでは、○○駅まで行くので
 彼氏のように迎えに来てくださいますか?」


おほぅ!
「彼氏のように」迎えに行きますとも!

フジタさんのちょっとした「おふざけ」に
簡単に舞い上がってしまい

「はい。彼氏のようにお迎えに上がります!」と
元気よく返信しているアル田です。


当日まで 本当に待ち遠しかった!
やっと その日が来ました。

今度は服が同じ系統にならないように
私は フジタさんなら絶対着ないと思われる
メンズ系のシャツを着ていきました。

その日は 仕事がほとんど手につかず。
(こういうところ 後になって反省するのです)

ようやく退勤時刻となり
いそいそとデスクを片付け 立ち去ろうとします。

「アル田さん、なんだか嬉しそうですね」

平静を保っているつもりなのに
職場の後輩に指摘されるほど 浮き足立っています。

気を落ち着けて クルマに乗り込み
○○駅まで向かいました。

駅前道路の 空いたスペースに車を停めると
フジタさんが走り寄ってくるのがわかりました。

ドアを開けて
フジタさんは助手席に乗ってきました。



(密会=人目を忍んで秘かに会うこと)
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2013.11.10 Sun l フジタの人事-仕事のできる女 l コメント (6) トラックバック (0) l top